年が押し迫ってくると話題になるのが『流行語大賞』。日本では『どんだけ~』や『そんなの関係ねぇ』などが今年の有力候補のようだが、テレビで話題のフレーズが流行語になりやすいのは韓国も同じ。「韓国の流行語は主にドラマ、特に従来のドラマにない新鮮な作品や、お笑い番組から生まれる傾向にあります。ネット社会の韓国では、面白いセリフがあると、一気に広まる瞬発力があります」と語るのは、日本で数々の韓流コンテンツを放映中の『KNTV』編成制作局編成部長のチョン・ジャヒさん。そこで今週の『韓ナビ!』は複数の韓国芸能関係者からの取材をもとに、韓国のテレビから派生した‘07年の韓国流行語を大調査。まずはベスト6~10の5ワードから!
・「アンニョン・カプセ(こんにちは!)」
MBCのバラエティ番組『無限挑戦』で、ギャグメン(お笑い芸人)のパク・ミョンスが、思わず発したこの挨拶が巷にまで広がった。「暑さのせいか、舌っ足らずな挨拶をしたんです。おかしくてスタジオ内は爆笑。どうやらネタではなかったようです(笑)」(韓国紙芸能記者)日本語で言うと「こにゃにゃちは」(古っ!)あたりか?実は『無限挑戦』は、視聴率30%を超える韓国の高視聴率番組。イ・ヨンエやフィギュアスケートのキム・ヨナ(17)も出演。来年の流行語もココから生まれるかも……。
・「アムリ・センガケド・ナンノル(いくら考えても、僕は君を……)」
カム・ウソン(37)とソン・イェジン(25)主演のドラマ『恋愛時代』の主題歌であり歌詞の一節だ。歌手は男性4人組ユニット『Sweet Sorrow』。「ドラマのサントラ人気アンケートで1位を獲得。『恋愛時代』は昨年の作品にもかかわらず、今年も『無限挑戦』の出演者がネタにしているんです」(前出の韓国紙芸能記者)
・「ショールル・ハラ(ショーをしなさい)」
CMも流行語の宝庫。これは携帯『KTF』の新サービス『SHOW』のCMのキャッチコピーだ。「奇抜なダンスをする新人女優ソ・ダンビはこのCMで一躍、知名度が上がりました」と別の韓国紙記者。このCMが放映されるや『SHOW』の加入者が、50万人を突破!
・「ヤドン・スンジェ」「カッチル・ミニョン」「クァダン・ミンジョン」(エロビデオを見るスンジェ、荒っぽいミニョン、転ぶミンジョン)
これは今年7月まで放映されたシチュエーションコメディ『思いっきりハイキック!』が発信源。登場人物3人のキャラクターの特徴を押し出した番組内での愛称だ。「韓国の人名は、漢字で姓1文字、名前2文字が基本です。『東方神起』のブレイクを機に4文字の名前が注目されて。『思いっきり』でも語呂を真似た愛称が、お茶の間にウケました」(前出のチョンさん)左ページの写真を見ればわかるが、中央の彼はまさしく「韓国の大泉洋」といえよう。
・「ハンシマン・ノム(情けないヤツ)」
最高視聴率51.9%を記録した『朱蒙』で2番目の兄ヨンポ王子を演じたウォン・ギジュン(33)が吐いたセリフ。「無能で、権力を得るためには手段を厭わないヨンポ王子は、『情けないけどカワイイ』という評価があった結果でしょう」(前出の韓国紙芸能記者)
いよいよベスト5!
・「ナメ・トネヌン・ナルカロウン・イッパリ・イッタ(他人のカネには鋭い歯がある)」
含蓄がありそうなシブ~い名ゼリフは、パク・シニャン(39)主演の社会派ドラマ『銭の戦争』の続編『銭の戦争 ボーナスラウンド』から。「闇金融のボスを演じるベテラン俳優シン・グ(65)のセリフです。『お金の価値と怖さを同時に教えてくれる名言』と話題に」(韓国芸能関係者)
・「キム・ギサ、ウンジョンヘ、オソ~(キム運転手、運転しなさい、早く)」
お笑い番組SBS『ウッチャッサ』より。『オモニム』(奥様)というコーナーで、女性の若手ナンバーワン芸人キム・ミリョ(25)のネタ。「ツッコミを返しきれず、詰まったときに使うネタです」(前出の韓国芸能関係者)実はコレ、イ・ヨンエが、『LG電子』のCMで実際に使ったほどブレイクしたのだ。
ベスト3はドラマ『ファンタスティック・カップル』で、記憶喪失のワガママなセレブ嬢を演じるハン・イェスル(25)がオ・ジホ(31)に向かってたびたび使ったこのセリフ。
・「コラジ・ハゴヌン?(なんだ、その格好は?)」
「『生意気だけどかわいい』と、同年代女性に大いに支持されました」と前出・チョンさん。
2位には日常で使われる新しい略語がランクイン。
・「ワンソナム」は「ワンジョンニ・ソジュンハン・ナムジャ(完全に大切な男)」の略。
「チョン・イルや『F.T.ISLAND』のイ・ホンギなど“少年のようで守ってあげたい男性”のことを指します。これが今、“旬のイケメン”なんです」(韓国紙芸能記者)一時期流行った筋肉系イケメン“モムチャン”はもはや過去の言葉!?
そして1位に選ばれたのが
・「チョコ・パイ・チュルカ?(チョコ・パイ、あげようか)」
チャン・ヒョク(30)の復帰作ドラマ『ありがとうございます』から。「死を前にした認知症の老人が、迷惑をかけた村人ひとりひとりに、チョコ・パイを渡す感動的なシーンで使われました」(前出の韓国芸能関係者)
この10フレーズ、韓国旅行時に現地の人に使えば「なんで知ってるの?」ときっとウケるはず。試してみては?