「サイドビジネスを手がける芸能人は年々、増えています。かつては、ネームバリューだけで商売になる飲食店経営が人気でしたが、近ごろは、自分の趣味や特技を生かしたビジネスを立ち上げる方が多いですね」と話すのは、芸能人の副業に詳しい『スポーツソウル』のチョ・ヒョンジョン記者。外食産業からアパレルメーカー、そして化粧品販売などなど。現在、韓国の芸能界には、ちょっとした“副業”ブームが巻き起こっている。「そのなかで、もっとも成功していると言えるのが、ペ・ヨンジュンさんでしょう。彼は、企業の大株主であるだけでなく、経営にも積極的に参加し、実業家としての才覚を見事に発揮しています」(韓国の経済紙記者)ペ・ヨンジュン(34)は、エンタテインメント企業『キーイースト』の筆頭株主であるほか、日本の『IMX』にも投資。外食産業『スマートキッチン』を展開する“起業家”としても知られている。‘06年には有機野菜レストラン『ゴリラ・イン・ザ・キッチン』、カフェ『ティーロフト』、そして日本でも、韓国宮廷料理の『高矢禮』、『CafeB』を次々とオープンさせ、成功を収めた。スケールの大きさでは、俳優のチョン・ジュノ(36)も決して負けていない。「ジュノは、‘04年にワイキキの『ハワイアナホテル』を買収し、代表取締役に就任しました。ジュノ本人や、友人のチャン・ドンゴン、アン・ジェウクのグッズなどを飾った『スタールーム』が人気で、日本人や中国人の韓流ファンで賑わっています」(韓国紙記者)
一方で、サイドビジネスの“王道”とも言える、飲食店経営も根強い人気だ。6人組の人気グループ・神話(SHINHWA)は、メンバーの共同出資で、フライドチキンチェーン『キョチョンチキン』のオーナーに。映画『イルマーレ』でお馴染みの、イ・ジョンジェ(34)は、映画と同名のイタリアンレストランを経営している。「ジョンジェは、このほか、チョン・ウソンとアパレルメーカーを共同経営しています。主力商品のメンズスーツは自らデザインし、CMモデルも務めるほどの熱の入れようです」(スポーツ紙記者)アパレル関係で有名なのは、学生服メーカーを経営する、アイドルグループ「H.O.T」出身のトニー・アン(29)。学生服で成功したアンは、今年からランジェリー事業にも進出。アパレル界の風雲児として注目を集めている。映画『私の頭の中の消しゴム』にも出演した、マルチタレントのヒョンヨン(26)は、30代の女性をターゲットにした下着ブランド『ビバチェラー』を展開。6月16日から始まったテレビショッピングの販売初日だけで7億ウォン(約9千300万円)を売り上げ、関係者を驚かせた。「韓流ダイエットの伝道師」と呼ばれるファン・シネ(43)も、『エリーフリー』のブランドで高級下着をプロデュース。今年5月には、同名ブランドのジュエリー部門を立ち上げるなど、破竹の勢いだ。前出の経済紙記者は語る。「彼女もヒョンヨンと同様、通販番組でブランドの知名度を上げることに成功しました。このように、テレビやネット通販を利用した芸能人のサイドビジネスが増えているのも、最近の傾向です」
韓国女性の“ファッションリーダー”と言われる、女優のイ・へヨン(33)は、自身がデザインする洋服をテレビショッピングで販売。番組開始からわずか2時間で、13億ウォン(約1億7千万円)の売り上げを記録した。しかし、上には上がいる。女優のキム・ヨンエ(56)は、‘02年に化粧品メーカー『黄土化粧品』を設立。美容パックの『黄土松林浴』を商品化し、テレビショッピングで販売したところ、3時間で6万セットが完売した。これまでの総売り上げは、なんと1千500億ウォン(約200億円)以上! リュ・シウォン(34)も、ヘアケア製品専門ブランドの『VOLT』をプロデュースしており、人気商品のシャンプーは2ヵ月で10万本を売るヒット商品となった。
変わったところでは、ドラマ『天国の階段』に出演したシン・ヒョンジュン(39)のサプリメントビジネスが有名。今年2月にブランド『ジュンヘルス』を創業し、漢方薬サプリなど健康補助食品のネット販売に乗り出した。“ネット薬局”といったところか。「彼は“サプリメントマニア”なんです。海外に行く際は、サプリメントを山ほど入れたトランクを持ち歩くほど。オーストラリアの入国審査では、麻薬の密輸と間違えられ、足止めをくらったそうです(笑)」(スポーツ紙記者)そんな彼が「お母さん」と慕う、女優のキム・スミ(55)は、ケジャン(ワタリガニの油漬け)販売が好調。「ドラマ『バリでの出来事』の撮影現場では、スミさんがケジャンやキムチをふるまってくれました。キムチも大好評で、こちらは昨年からネット販売されています。発売1週間で4千500セットも売れたそうです」(ドラマ関係者)
韓国のトップSTARは、商才も超一流なのだ。